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企業の農地取得に自民は反対決議

全国農業新聞
写真はイメージです。記事とは関係ありません。
 国家戦略特区ワーキンググループ(WG)は11月16日、国家戦略特別区域法に基づく@企業による農地取得の特例A農地の権利移転に関する許可事務を市町村に移管する特例−−の効果を検証するため、農水省からヒアリングが行った。

@企業による農地取得の特例 
[現状]
 同法に基づく企業による農地の所有権取得の特区は兵庫県養父市のみで認められており、一般の法人でも一定の要件を満たせば農地の所有権取得が認められている。
 この特例により、これまでに6社が農地を所有している。内訳は、特区指定以前から農地を借りていた16社のうちの4社と、特区指定後に新規参入した7社のうちの2社。6社の経営面積の合計は24・5fで、うち所有権を取得した面積は合計1・6f(全体の約6・7%)となっている。

[論点]
 この特例は、担い手が不足し、耕作放棄地が増加するおそれがある地域への農業参入を促すことを目的としているが、約4年半で農地の所有権を取得した法人は6社のみだった。なお、6社のうち4社は2017年3月以降の規模拡大は全て貸借で行っている。
 こうしたことから、6日に開催された自民党の農林関係の合同会議では、一部の議員からは肯定的なコメントがあったものの、その意義や効果について限定的だったとする意見が大勢を占め、この特例を全国展開することに反対する決議を採択した。
 一方、同WGの委員からは全国展開すべきとの意見が出されている。この特例は来年8月に期限を迎えることから、期限までに今後の展開について結論を得たい考えだ。

A農地の権利移転に関する許可事務の市長村へ移管する特例
 
[現状]
農地法に基づく農地の権利移転の許可事務は農業委員会が処理しているが、特例として、事務処理期間の短縮などを目的に13年から市長村に移管する特区が設けられた。
 現在、養父市、新潟市、愛知県常滑市で特例が適用されている。申請から許可までの事務処理期間は養父市では18・3日から6・6日へ約12日、新潟市では22・9日から3・3日へ約20日、常滑市では約5日短縮されている。

[論点]
 内閣府では、3市ともに日数の短縮の他、農業委員会の負担軽減などの効果があり、申請者の利便性の向上や農地の流動化に大きく寄与しているとのアンケート結果を示している。
 同WGの委員からは、効果が現れているので全国展開を検討すべきとの意見が出されている。一方、農水省は本特例は16年の農業委員会法の改正前からスタートしているので、法改正による効果の検証も必要だとしている。本特例には期限が無いことから、引き続き検討が行われる見込みだ。