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信頼関係が労働力の確保につながる

全国農業新聞
写真はイメージです。記事とは関係ありません。
 新型コロナウイルス感染症は、農業現場の外国人技能実習生などの受け入れに大きな影響を及ぼした。
 政府は、7月29日からタイ・ベトナムを対象に入国後14日間の自宅等待機は維持しつつも双方向の往来を再開する「レジデンストラック」を開始した。
 9月からミャンマーやカンボジアなど対象国を広げる。労働力確保を目的に昨年度創設された在留資格「特定技能」も、技能実習とともに入国が認められる。
 特定技能は、各分野の技能試験と日本語試験に合格する「試験ルート」か、技能実習2号を良好に修了した者として試験免除される「技能実習ルート」のいずれかで在留資格を得る。出入国在留管理庁の発表によると、6月末時点で在留する農業分野の特定技能外国人930人のうち928人は技能実習ルートだ。
 一方、全国農業会議所が実施する農業の技能試験「農業技能測定試験」の海外での合格者数は、約1千人にのぼる。各国との往来が正常化していけば、試験合格者の受け入れが順次進むと見込まれる。
 全国農業会議所では、受け入れの参考となるよう、特定技能外国人の受け入れに関する優良事例を収集している。
 雇用契約や生活環境の細かなガイダンス、利便性の高い住環境の用意、定期的な食事会、面談の実施など外国人が安心して生活できるような配慮が目立つ。また、職場では技能実習生やアルバイト、パートのリーダー役として、一定の役職を設け管理業務を担わせる例もある。
 ある農業法人では、帰国した元実習生に現地で特定技能の説明会を開いたところ、「もう一度代表と一緒に働きたい」との強い意向を受け、特定技能での採用を決定したという。
 実習時に築いた信頼関係が、外国人との共生を実現させ、中長期的な労働力確保につながった。模範的な受け入れ事例として参考にすべきだ。