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食品業界ニュース

SDGs目標14 各地で行動開始

水産新聞
写真はイメージです。記事とは関係ありません。
 昨年6月の「G20大阪サミット」でも主要テーマに挙がったSDGs
(持続可能な開発目標)。
 その目標のひとつ「海の豊かさを守ろう」では廃プラスチック製品による
海洋汚染が世界的に環境問題として認識され、海をなりわいとする水産関係者に率先した行動が問われている。
 昨年、青森県八戸市では港単位・関係者連携で全国初の宣言を実施。
 北海道では漁協系統運動として「脱・抑プラスチック」を決議。具体的な
取り組みが始動している。

 八戸市 官民一体でごみ処理
 北海道 脱・抑プラ運動展開

 八戸市では八戸漁業指導協会、八戸みなと漁協、八戸機船漁協、八戸魚
市場、八戸魚市場仲買人協同組合連合会、八戸商工会議所・水産業部会が
昨年6月に「八戸港版SDGs」を宣言。
 行政の賛同を得るなど目標達成に向け着実に歩んでいる。
 従来、漁業者が海洋ごみを持ち帰った場合、漁業者が金額を支払い、
手間をかけて分別し、処理しなければならないのがルールだった。
 そこで海洋汚染を防止、削減するための行動として、市や県など行政も
含めた処理の仕組みの構築を考えてきた。
 水産団体側からの姿勢に行政も賛同。昨年12月に市の来年度予算に向け
ての調整に入った。
沿岸・沖合漁業者それぞれが持ち帰ったごみの一時保管所を港に設置。
 それを処理事業者が定期的に処分する際の費用や、トロール船を使って
海底掃除を実施する事業費を検討している。
 また、海底清掃によるごみの引き揚げや陸上処理の場面は児童や
NGO、市民らにも公開し、八戸周辺の海の現状を考えてもらうきっかけ
にもつなげる考えだ。
 八戸商工会議所・水産業部会の野田一夫部会長は「まず自分たちが普段
接している海、魚がどういった状態にあるかに向き合うこと。そこからが
スタートだった」と説明。
 「普段あまり接することのない沿岸・沖合の漁業者が共に対話する機会
となっただけでも前進。
 特に次の世代、さらに次の世代も集まることができたことは実りでも
ある」と宣言への手応えをつかむ。
 北海道では昨年6月の全道漁協組合長会議で「脱・抑プラスチック推進」
の新たな運動方針を決議。
 これを受け、道漁連では同運動に注力。
 スタートとして全道の組合員・漁協役職員などにエコバッグ2万枚を
配布した。
 また、全道の組合員・漁協などへの啓発として研修会を実施。それに
合わせ、外部講師による「脱・抑プラスチック」に関する講演会開催や
事例紹介を実施し、意識の醸成を目指している。
 さらに関連会社で製造するパック製品の脱・抑プラスチック化を順次
実施。
 具体的には包材で、植物由来の再生産可能資源「バイオプラスチック」
へ切り替えるほか、製品内容量に対する包材サイズ・厚さの見直し、
適正化を図っていく。
 製造に関わるパレットなどのプラスチック資材はメンテナンス励行で
長期間使用。
 使用期間終了後も効果的・効率的なリサイクルシステムを通じ持続的
に使用する可能性を追求していく。
 マイクロプラスチックの海洋生物への影響調査や、漁網綱・資材など
石油化学製品のリサイクルに向けた調査・検討も進めていく。