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食品業界ニュース

麦類の病害防除

農業いばらき
写真はイメージです。記事とは関係ありません。
 問題となる病害の発生しやすい時期や条件などを再確認し、的確な防除対策に努めてください。
麦類において注意すべき主な病害として、今回は、麦類-赤かび病と小麦-なまぐさ黒穂病をとりあげます。
●麦類-赤かび病
【発生条件と病徴・被害の状況】
 出穂・開花時に曇天多雨が続き、気温が20℃以上になると多発します。この病原菌に感染すると、開花7〜10日後から穂の一部または全体が褐変し、一部に桃色のかびを生じるのが特徴として確認できます。
赤かび病の病原菌はデオキシニバレノール(DON)と呼ばれる人体の健康に悪影響を及ぼすかび毒を産出するため、農産物検査規格では、赤かび粒混入率の許容値は0・0%と厳しく設定されており、徹底した防除が必要です。
【防除のポイント】
薬剤による防除の適期は、麦種ごとに、◇小麦:出穂期7〜10日後、◇六条大麦・裸麦:出穂期3日後、◇二条大麦:出穂期一2〜14日後(※出穂期:圃場の約半分の茎が出穂した日)です。1回目の薬剤散布後も発病の好適条件が続く場合は、7〜10日後に2回目の薬剤散布を行います。
薬剤による防除以外の対策としては、@圃場の湿度を低くするための排水対策を行う、A過剰な追肥や追肥時期の遅れによって、麦が病原菌に感染しやすい栄養状態になるだけでなく、倒伏して多湿な環境状態をつくり、被害が増加する恐れがあるので注意する、B収穫時期が遅れると、被害粒から健全粒へと感染が広がる恐れがあるため、適期収穫を行うとともに、収穫後は時間をおかずに適切に乾燥を行う、ことが挙げられます。
●小麦-なまぐさ黒穂病
【発生条件と病徴・被害の状況】
この病気は、かびの一種によって引き起こされ、主に種子伝染によって発病します。この病気にかかると、分げつがやや多くなって、短稈となります。また、穂は小さく、成熟期になっても暗緑色で、芒がよじれたり、変形したりすることが認められます。
子実の中には暗褐色の胞子が充満し、これを押しつぶすとなまぐさい臭いがします。この子実が収穫作業時にコンバインの中でつぶれ、健全種子を汚染し、被害が拡大します。病原菌を持った種子が、収穫時にこぼれ種子として圃場に残り、次作の伝染源となることがあります。
【防除のポイント】
 種子伝染性の病害であるため、@必ず種子更新し、種子消毒を行う、Aこぼれ種子が伝染源となるので、田畑輪換できる圃場では、水田にし、土壌中の種子と病原菌を死滅させる、B水田にできない場合は、大麦などの別な畑作物を2〜3年作付けしながら、圃場に残存する小麦を除去すること、が効果的な防除対策です。
 また、被害の拡大を防ぐため、特に共同で利用する乾燥施設に、この病原菌を持った子実が混入しないよう注意してください。